歯はいつ磨くのがよいのか?

よく1日に何回ブラッシングをしたらよいのか、いつ磨くのが効果的なのか、と聞かれることがあります。

誰にも共通して言えることは就寝前の歯磨きは不可欠だということです。寝る前にブラッシングして、すでに作られている

歯垢を除去し、また菌のエサになる糖分や食べかすなどは取り除いて、菌の増殖を最小限に抑えておくことは非常に有効です。

また同様に、起床時の歯磨きも重要です。寝ている間に作られた歯垢は細菌が悪さをする前にできるだけ早く取り除いておくよう

にしましょう。どうせすぐに朝ごはんを食べるのだからそのあとに歯磨きをすればいいのでは?と思われるかもしれませんが、

できれば起きたらすぐに歯磨きしましょう。

特に歯垢がつきやすい歯と歯の間、歯の根元の部分、かみ合わせの面など、ブラシが当たっているところよよく意識しながら、磨

き残しのないようにきちんとブラッシングをしましょう。

増加している「ドライマウス」

緊張したときなど、よく口の中がカラカラに渇いたりすることがあります。こんなときは、水でも飲んで、口やのどを潤せば治まることがほとんどです。でも、水を飲んでも治まらず、ずっと口の中が乾燥した状態が続くのが「ドライマウス」です。

乾燥が進むと、ものが食べにくくなったり、話しにくくなったり、口の中がネバネバしたりすることもあります。また唾液の量が減るということは、口腔の自浄作用が低下し歯垢がたまりやすくなって、虫歯が増えたり、歯周病が悪化したりしやすくなります。と同時に咀嚼障害や嚥下(食べ物を飲み下すこと)障害を助長することになります。

これらの事態に陥らないようにするためにはふだんから唾液をしっかり分泌っせることが大切です。こまめな水分補給は大切で、特にタンパク質の摂取が不足している場合は気付かないうちに脱水状態になっていることも珍しくありません。

そして食べ物をよく噛む習慣をつけたりすることはもちろん、できるだけストレスをためないようにすること。ストレス状態が続くと口の中は乾きやすくなります。

こまめに水分補給! ストレスはため込まないように気を付けましょう!

健康で一番後悔していること

雑誌の「プレジデント」の調査で興味深い結果が出ていました。

健康に関して「リタイアするまでにやるべきだった・・・・・」と後悔していることはというアンケートで

最も多かった回答が「歯の定期検診を受ければよかった」だったそうです!

スポーツやウォーキング、暴飲暴食などを抑えて堂々トップに挙げられたのです。それほど晩年になってから歯の大切さを痛感している人が多いことがわかります。

ということは今から歯のケアをしっかりしておけば、ことような公開や悩みが少ない晩年を送ることができるのです。

命を守る最後の砦が「食べること」です。食べられないと命を維持するための栄養が十分に摂れなくなります。

歯をケアすることは、しっかり食べるころ、命を守ることでもあるのだと思います。

歯ぎしりについて

寝ているときに歯ぎしりをしていることを家族から指摘され、心配になってお越しになる方がよくいらっしゃいます。

歯ぎしりの強さの度合いにもよりますが、明らかに歯がすり減るほどの歯ぎしりがある方は要注意です。放置しておくと歯が割れてしまったり(破折)、かみ合わせが悪くなってしまい、場合によっては顎関節症になってしまうことがあります。

ただ、歯ぎしりは無意識下での行為ですので、止めることは難しいです。ですので対症療法にはなりますが、歯にかかる負担を減らす治療方法はあります。スプリントというスポーツ選手が口にはめるマウスピースに似た装置を歯にはめて寝ていただくことで

歯にかかる力を軽減させるものです。

もし家族に歯ぎしりを指摘されたことがある方、あるいは朝起きたときに顎のあたりが疲れた感じがする方は一度スプリント治療をお受けいただくことをお勧めします。